本当に応援したい相手 (1/21)
―球技大会当日。
体操服に着替えて、男子も女子も試合が始まるまで教室で待機中。
「夏華。髪結ばないの?」
「え?あ、結ぶ」
クラスの女の子を見てみると、ポニーテールや二つに結んでいたり、おだんごにしている子…皆気合い十分といった感じだ。
あたしと奈々とあーちゃんは教室からトイレの鏡の前に移動する。
「奈々、ポニーテール?」
「んー。どうしよっか」
「ね、おだんごしようよ」
あーちゃんの提案に奈々は「いいね、そうしよ」と頷く。
おだんごはクラスにも、他クラスにも結構いたけれど…。
「は、恥ずかしくない?」
普段、学校に髪をくくっていかないあたしにとって髪をくくるのはいつもと違うことをするわけで。
…何となく、恥ずかしいのだ。
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