探偵みたいな高校生達(LOVE CASE)
七夕(1/17)
「はい、じゃあテスト返すぞ〜」
休み明けに待っていたのは、オレが二番目に嫌いなテスト返却。
ちなみに一番は定期テストだ。
「点数やばいよなぁ…」
「藤井くん、元気だしてください!次がありますよ!!」
沈んでたら、柳さんが励ましてくれた。
でも、最後の一言は余計やったな。
「はい、藤井」
「はい」
名前を呼ばれてテストを貰いに行った。
「お前にしては頑張ったな」
そう言って先生はテストを渡してくれた。
そこにはいつものように低い点数だったが、1つだけ高い点数があった。
世界史‥90点
…マジで?
「藤井くん、どうでした…?」
柳さんは恐る恐る聞いてきた。
世界史以外は…まあ…いつも通りすぎて驚きもしないな。
「柳さんのおかげや、ありがとうな」
「いえ…私は別に…」
「やなぎぃ、テストいらないのか?」
先生に呼ばれて、柳さんは小走りで教卓まで行った。
オレは携帯を開いた。そしたらメールが一件来ていた。送信者は駿一だ。
『夜7時、オレん家前集合』
「そうか…今日は7月7日か…」
毎年7月7日は天体観測に行くというイベントがある。
だいたいが雨になるけど、晴れた日は綺麗に星が見える。
今日は夜には晴れる言うてたから、織姫も彦星も見えるはずや。
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