探偵みたいな高校生達(LOVE CASE)
トーク(1/11)
私は今中学の頃の友達と遊んでいた。
「で?真央が集合かけるってことは、なんかあったってことでしょ?」
「そうなのよ、晴美!小雪に好きな人が出来たの!!」
日向 晴美(ひなた はるみ)
中学の友達で、ちょっとクールな女の子。
「ちょっとちょっと!ホントなの?小雪!」
「ちちちち違うよ!真央!変なこと言わないでよ!!私、藤井くんがすすす好きなんて…」
「私は藤井の名前出してないよ?」
…墓穴を掘った。
ちなみに今の子は霧沢 薫(きりさわ かおる)と言って、いつも元気な子だ。
「で、どんな子なの?その“藤井くん”って…」
「あのね?−−」
真央は、私と藤井くんの出会いからこれまでのことを、晴美と薫に事細かに話した。
ところどころで、薫が茶化すから私の顔はずっと熱を持っていた。
「なるほど〜つまり藤井くんは小雪のヒーローなんだね」
「まあ、そうね。球技大会の次の日からなんて、毎日リストバンドを見てニヤニヤしていたくらいよ」
「に、ニヤニヤなんかしてないよ!」
「証拠あるわよ」
そう言って真央は携帯で1枚の写真を見せてくれた。
そこには満面の笑みでリストバンドを見ていた私がいた。
「なななななんでそんなの撮ってんのよ!?」
「おもしろいからかな?」
この子は鬼ですか?
「でも、向こうは小雪の気持ちをまったく気づいていないんでしょ?」
晴美が言った言葉が、私の心に突き刺さった。
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