探偵みたいな高校生達(LOVE CASE)
容疑者、昌也(1/11)
「あの…つきあってください!」
「あー…オレ、そういうのわからんからすまんな」
球技大会以降、やたら告白されるようになった。放課後の呼び出しなんて最近は日常茶飯事だ。
「浜くーん!」
「藤井せんぱーい!」
「大変だな、お前ら」
「なんで駿一は呼び出しとかないんだよ?」
彰は駿一に聞いた。
彰の言うとおり、駿一だけは呼び出しとかはなぜかない。
それ以外のオレ、次郎、陽、彰、隼人はしょっちゅう呼び出されてるのに。
「ほら、オレは彼氏ってキャラじゃないんだよ」
「なんだ、その理由」
次郎は駿一にツッコんだ。そう思うかどうかを決めるのは、駿一に告白する子やと思うけど…。
「あれ?おい、しょーや。奥さんがラブレター貰ったみたいだぞ?」
「奥さん?」
下駄箱を見たら、手紙を持っている柳さんが見えた。誰からのラブレターやろ…?
「って、誰が奥さんやねん!?」
「反応おっせ!」
駿一がすかさずツッコんできた。
それにしても、平和やなぁ…。
「あっ!昌也だ!」
「またおったわ…」
教室に行ったら、最近オレにつきまとっている女子−−松原 玲夏(まつばら れいか)がいた。
「ねぇ〜しょーや〜」
「うっさいねん、早よ帰れや」
こういうタイプは嫌いだ、うざいし。
「つきあってよ〜」
「嫌や言うてるやろ。しつこすぎるで、お前」
ホンマ嫌いやわ、こいつ。
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