オカマ課長と私。 オカマ課長と理性。



なんでこんなことになっているのか。







「……胡桃ちゃん、
そんなにドアにくっつかなくても
運転中に襲うなんてマネしないわよ?」



「―っ!!!!!」










クスクスと笑い声が車内に響き渡る。







私はおとなしくシートに
しっかりと座り直した。










「約束だったものね。
終電がなくなったら送るって」



「……タクシーに乗るって言いました…」



「頬を染めてトロンとした瞳で
運転手を誘惑するつもりかしら?
ま、そんな風にした
あたしが言えた義理じゃないけど」



「!!!!!」










ダメだ。
今はこの人に勝てる気がしない。








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