全て実話の恐怖体験談。
[事故物件](1/1)
これは私が最近経験した話です。


私が今住んでいるマンションのお隣の部屋は事故物件で
誰も住んでいないのにまるで誰かが住んでいるような物音がほとんど毎日聞こえます。



でもお隣で亡くなった方は顔見知りでとても良い人だったので
私も家族も『もしかして亡くなった事を自分で気づいていないのかもね

という感じでとくに怖がったりはしていませんでした。


そして1ヶ月ほど前にお隣に新しい方が引っ越してきたのです。
引っ越して来たのはおばあちゃんで耳がとても遠く

面と向かって話してもほとんど聞こえない程でした。



おばあちゃんが引っ越して来てから1週間が経った頃
お隣から聞こえる物音が変わったのです。



前は生活しているような音だったのですが急に椅子を
ガタンッ ガタンッ と何度も倒すような音に変わっていたのです。


それはおばあちゃんが家にいない時にだけ聞こえて来て
私も家族も本当に不思議に思っていた矢先

おばあちゃんが違う場所へ引っ越すと言いに来たのです
おばあちゃんがお隣に来てから1ヶ月も経っていなくて不思議に思った私は何かあったのかと聞いてみました。


するとおばあちゃんが怯えた様子で話し始めたのです。





『こんなこと言いたくないんだけど音がすごいんです。
夜眠ろうとすると耳元で誰かが喋っているように聞こえたり

誰かがここにいるように感じたり。

ひどい時にはお風呂場の水が勝手に出てそれが赤っぽい水なの
でも業者の方に見てもらってもなんの問題もない

このままここにいたらおかしくなりそうで。』




言葉を失いました。




私が何度か言い直してやっとおばあちゃんが聞こえるというくらい耳が遠い方なのに
誰かが生活しているような音が鮮明に聞こえている様子で怯えて話すおばあちゃんをみて

これはなにかおかしいと思いました


そしておばあちゃんが引っ越した後も椅子が倒れるような音は何度も聞こえていて
1週間程経ってから15年前からここに住んでいるというご近所さんと偶然電車で会ったのです




『お隣さんすぐ引っ越してしまったけどやっぱりあそこはちょっとね
二回も人が亡くなっていますもんね



そう言われ私は え?と思いました。



私が知っている限りお隣で亡くなったのは優しかったおじさんだけだったからです


詳しく話を聞くとお隣でおじさんが亡くなる前に住んでいた方は自殺をしたらしく
それが首吊りだったそうです。


その時に私は はっとしました。




お隣から聞こえていた何かが倒れるような音は首を吊る時に使った椅子が倒れる音なのでは


その日以来お隣から何度も聞こえてくる音が怖くてたまりません

その音は時間など関係なく今でも聞こえて来ます



もうすぐお隣に新しい人が引っ越して来るそうなのですが
その人が大丈夫か心配です
事故物件とは聞いていない様子でした



みなさんも事故物件にはお気をつけてください


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