デスマッチゲーム
[14章:卑怯](1/14)
近衛率いる集団はいつ襲撃されてもいいように準備をしていた。
近衛は個室のベットに項垂れて座っていた。


コンコン


「近衛さん、入っても?」

広田が開いている扉をノックして言った。

「…………もう入ってるだろ?」

「まぁな………………」

広田は近衛の前に来る。
近衛は広田を見上げる。

「何のようだ?」

「…………間違って撃った女の事…………後悔しているんだろ?」

「…………いや、所詮1回触っただけの女だ」

広田はその言葉にひとつため息をついた。

「近衛、無理に強がるなよ、いつもと違うのは付き合いが短いとはいえ分かる」

「………………」

「……無理するな、俺だけにでも」

近衛はもう一度うなだれた。

「………………お前にそこまでの信頼はねぇよ」

そして近衛は広田を見て笑った。

「フッ…………そうかよ」

近衛は広田が差し出した腕を持って立ち上がった。



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