デスマッチゲーム
[13章:襲撃2](1/3)
「大藤さんっ」
大藤が窓から外を眺めていると黒田が横に来て言った。
「黒田さん」
「何してるの?」
「やることないので…………」
「そっか…………私も」
二人はそう言って笑った。
「…………森っていいですね」
「え…………年の差ありすぎじゃ………………」
黒田は驚いた顔で言った。
大藤はキョトンとしている。
「と……年の差?」
「いや…………森っていいですねって………………」
大藤は閃いた。
「ち、違いますよ! この森っていいですねって事です!!」
「え…………あ、ごめんね!!」
「「……………………フフフ、ハハハハ」」
二人はおかしくなって笑った。
「確かに都会じゃ………………」
パン!!
「………………え?」
大藤の目には頭を撃ち抜かれ倒れて血を流している黒田の姿が写っていた。
「大藤!!」
その瞬間、山波が大藤を押し倒した。
ダダダダダダッ!!
無数の銃弾が建物に撃ち込まれる。
銃撃が止むと大藤は山波を突き飛ばして黒田の元に這い寄った。
「黒田さん! 黒田さん!」
大藤は黒田を揺らす。
目からは涙が流れ出す。
「やめろ大藤! もう………………!」
「山波! 助けてよ!! 黒田さんを!!」
「……………………」
山波は大藤を困った顔で見る。
「みんな無事か!?」
すると森と麻生、伊藤が現れた。
「……黒田ぁぁ!!」
森が必死の形相で黒田のもとへ走った。
「麻生!! 扉を張れ!! 敵が確認できたら撃て!」
「了解!!」
麻生は階段を慎重に降りていった。
伊藤は壁に背をつけ外を確認する。
「…………森、確認できる敵は6だ」
森もしゃがみながら壁に背をつける。
「森!! 久しぶりだな〜!!」
すると外から聞き覚えのある声が聞こえた。
森がゆっくりと姿を現す。
「………………近衛」
「森〜元気か〜!」
「………………」
森は怒りの形相で近衛を見る。
「そう怒るなって、逃げた奴を撃っただけだ」
「…………………お前が撃ったのは…………黒田だ!!」
近衛はその瞬間ピクッと表情を動かすが表情は変えない。
「………………そうか、それは…………残念だ」
「何が……………………残念だぁ!!」
森はそう叫ぶと銃を抜き放った。
その瞬間近衛達は身を隠す。
伊藤と山波も発砲する。
お互い銃弾が飛び交う。
ダダダダダダッ!!
近衛はマシンガンを放つ。
「……自動小銃だと…………!?」
そして銃撃が止むと近衛は叫んだ。
「また会おうぜ!?」
近衛達は退いていった。
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