Thistle
[《ターゲット》](1/15)
目の前にあるテレビの画面は砂嵐。
私は、手に持ったリモコンを操作して、テレビの電源を切った。砂嵐から真っ黒の画面になったテレビは、もう何も映さない。
「つまらない顔してるけど、何か不満でもある? まぁ、これは面白いものでもないから当たり前ね。それに、聖は大半の勉強は受けてるからね」
黒縁の眼鏡を掛けた綾乃さんは、苦笑いを浮かべながら私にノートと教科書を渡した。
渡されたのは文学などの教科書ではなく、一般常識からは掛け離れたモノーー教科書のタイトルには、拷問や殺人の文字が窺える。私は、見慣れたその教科書のページを捲った。
世界各地の拷問法や、拷問道具を纏めたページ。人間の急所が事細かに纏められたページなど、異常な内容ばかりが綴られている本を、淡々と読み進める。
私は学校に行っていない。だから、これが、私の勉強であり、常識からは掛け離れた“学校”の役目をしている。指導員は綾乃さんで、仕事の合間にこうして私の勉強を見てくれているのだ。
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