君は私の運命であって。
[聖なる夜と知りたい心](1/18)
◆◆◆
「え、と。クリスマス?」
「そ、クリスマス。どうせ予定ないでしょ?」
七瀬から誘われたのは、
クリスマスパーティー。
メンバーは、七瀬と鷹見先輩と速水先輩と、それから私。
「予定はない、けど・・・」
柊と関わりがなくなって二週間。
私は今だって、君のことを忘れられずにいる。
クリスマスの誘いに即答できないのも、彼のせい。
「ね?だったら一緒に過ごそうよ。
大学一年のクリスマス独り身は嫌でしょ?」
七瀬はきっと、私が寂しくならないように言ってくれてるんだと思う。
だって本来なら速水先輩と2人で過ごしたいだろうし・・・
「それはそうだけど・・・」
少し前までの私は、当たり前のように柊からクリスマスの誘いが来ると思ってた。
付き合えて、2人で大切な日を過ごせるものだと・・・
って、思い出しちゃだめなんだって。
もう柊のことは忘れなきゃ・・・
でも正直、乗り気がしないの。
鷹見先輩は沙耶と手を組んでいなかったことも分かったし、彼が来るのが嫌なんじゃない。
七瀬と速水先輩の好意に甘えたくないわけじゃない。
ただ自分の気持ちの整理がつかないの。
やっぱり私、引きずってるなぁ・・・
「まあクリスマスまであと二週間あるし、前向きに考えなよ?」
頭に手を置きポンポン、と二回
叩かれた。
「七瀬・・・。
うん、本当にありがとう。」
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