ロストセンチメンタルブルース
[焦げ付く甘味と転がる苦味](1/3)
NL / セフレ / 学生 / 年下男子 / 甘苦。


「私」は、何を望んでいるのだろう。
よく分からない。


ただ、付きまとう不安を払いのけるように友達と遊んで、食べて、笑っている。



私が好きなもの。
友達、カラオケ、音楽、そして、セックス。


女友達は、セックスが好き、だなんて絶対に言わない。だから私も合わせる。


空気が読めない発言をしようものなら、有らぬ噂をたてられて友人の輪から外されてしまう。


それが女の子。


「葵、ちゅーしよ。」


シングルのベッドに、下着姿で腰掛けながら煙草をくわえている。
そんな私の腰に、ベッドに寝そべったままの悠貴が腕を回す。


「ん。」


左手に煙草を移動させ、振り向いてキスをする。


「わ、なんか煙草ーって感じ。」

「当たり前じゃん、吸ってんだから。」


制服のスカート丈をみんなに合わせて、流行りの音楽を聴いて、流行りの洋服を買って、新しくできたカフェで、一番人気だといういちごみるくシェイクをのみながら、ブレイク中の俳優の話をする。


女の子だから。


ふぅ、と煙を吐く。それはふわっと宙に溶け、悠貴の部屋はあたしの香水と煙草の香りで満ちてゆく。

男の子らしく、程よく散らかった部屋にはCDと雑誌が無造作にたくさん、散らばっていた。その中に、二人分の制服も雑然と投げられている。


悠貴は、笑った。

「葵は、裸の方が葵だね。」

こいつは、よく分からないことを言う。170cm53kg色白の、ひ弱な悠貴。あたしより一個下の高2。まだまだガキ。

顔はそこそこ。というか、女顔。二重でたれ目で、砂糖菓子みたくでろでろに甘くって、カステラみたいにふわふわしてて、優しい。


「俺は、裸の葵が好きだよ。」


物好きな奴だと思う。
ガキの悠貴にお似合いの恋する女の子なんて沢山いる。

毎晩、少しでも悠貴にこっちをみて欲しいからと、スキンケアやダイエットに勤しむ女の子たちが。



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