鬼恋繚乱 其ノ二
[七](1/5)
とにかく神楽に話してやるか。
「事の始まりはついさっきなんだけどよ、雪乃と影虎が喧嘩しちまってよ。俺も途中からしか聞いてねぇからあれなんだが、とにかく雪乃が風雷を氷付けにしちまったらしくてな。」
神楽はそれを聞くとケラケラと笑い出す。
「へぇ、雪乃すごいじゃねぇの。で、続きは?」
本当に楽天家だな!おい!!!!
「影虎がそれを怒って謝りに行けって言ってたんだけどな、雪乃が嫌だって言ったんだ。それで影虎が、俺は聞き分けの悪い奴は好かん。とか何とか言っちまったから雪乃も怒っちまってよ。」
神楽はキョトンと首を傾げて俺に聞く。
「どうして雪乃は美琴ちゃんを氷付けに?」
何て言ってたっけな……。
あ、そうそう!
「嫌いらしいぜ!風雷が!」
そんな事を言えば神楽は呆れたようにため息を吐いた。
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