永久(とわ)にあなたを
[第五章〜悲しい過去〜](1/19)


はづきには物心ついた時から父親はいなかった。


一度だけいない理由を尋ねたが、母がとても辛そうな顔になったため、それからは一度も父親の話はしなかった。


父親がいなくても、幸せだった。優しくて綺麗な母がいたから、寂しい思いをすることもなかった。


そんな幸せが儚く崩れ去ったのは4歳になった年。


幸せだったはずの日々は、一変した。



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