先程まで余裕を持って皆を追い詰めていた『X』は、予想外の葵の出現に戸惑いを隠せなかった。
「月島…葵…何故…」
葵な髪をクルクルしながら言った。
「さすがに戸惑ってますか…一芝居うったかいがありました…」
『X』は最初は戸惑ったが徐々に落ち着きを取り戻す。
「一芝居…いや、それは後々聞きましょう…君が現れたところで状況は変わらないでしょう…」
『X』は葵に銃口をを向けた、しかし葵はまだ余裕をもって、口角を上げている。
「何が可笑しいのです?君は絶体絶命なのですよ?…」
「さぁ…それはどうでしょうか?…」
そう言うと葵は、なんと拳銃を取りだし…それを『X』に向けた。
「何っ?それをいったいどうやって?まさか…」
「そうです…あのシステムを解析しました」
「バカなっ!あれを開けるはずがないっ!ノーヒントのはずだ…」
戸惑う『X』に葵は言った。
「ノーヒントですか…あなたは知らず知らず、僕にヒントをくれてましたよ…」
「なんだと?…いや、それはいい。たとえ銃を持っていても君に引き金が引けますか?」
パンッ!…。
葵はなんのためらいもなく発砲した。
歩や九条、有紀は驚いている。
葵はさらっと言った。
「利き腕を撃ち抜きました…これで銃は使えません。さぁ早く回収を…」
葵に撃たれて『X』は右の二の腕から血を流し、銃をはなして、犯人の横に座り込んだ。