天使のエースは悪魔くんでした
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悪魔くんとの壁(1/11)
“それ完璧に恋だよ。宮野に恋したんだよ。”
悪魔くんに恋して数日が経ちました。
特に何も変化ありません。
ただ毎日ドキドキしながら時間が過ぎていく。
「宮野くんおはよう。」
キャーという歓声と共に女子が次々と挨拶を交わす。
「おはよう。」
笑顔で女子一人ひとりに挨拶をする天使の宮野優斗。
「お、おはよう。」
宮野ファンの女子達に混ざって挨拶をする。
「おはよう、近藤さん。」
みんなの前では私に対しても天使の顔を演じる。
もう慣れっこだけど。
だけど…何か前よりもっと遠くなった気がするのは
私の思い込みなのかな…?
遠ざかろうとすれば近くなる。
近付こうとしたら遠くなる。
恋愛というのはこういうものなのだろうか。
悪魔くんに出会うまで恋の“こ”の字も知らない私は
毎日疑問とドキドキする恋心と格闘している。
まぁいいや。
私の一方的な片思いだし付き合いたいとかそういうのは不思議とまだない。
ただもっと知りたい、悪魔のこと。
まだまだ私は彼を知らない。
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