初恋。


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 ◎ 雅



『キーンコーンカーンコーン』

「起立、礼」








「こっしーの授業あり得ないし-。もしかして@時間目数Vだから遅刻してきた?」

夏が身を乗り出してあたしに問う。

「…ち、違うよ〜。リアルに寝坊!!」

あたしはそれに対して
首をブンブン横に振って答えた。

「ふぅーん。一体いつになったら悠茉の遅刻癖は治るんだろうねww」

夏は呆れた口調で言う。




「あたしだってねぇ、中Bの夏までは寝坊なんて@度もなかったんだからね〜」

心がチクリと痛んだ。


「雅がいたときはいつも…」


またチクリ。



あれ…

あたし…今、めっちゃ表情引きつってる…


だ、だめだ

笑わなきゃ…




笑う…?


笑顔って…どう作ればいいんだっけ…








「……あんたさぁ」

夏が静かに切り出した。



「あんた…樹のこと、まだ引きずってんでしょ?…」


樹…それは雅の名字。







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