ランネ・ラングイ
[第2話 錆びた髪の毛](1/6)
数年後、シドナは健やかに育ちとても素直で可愛らしい女の子になっていた。彼女ももう六歳になる。
六歳になった子ども達は学校へ通い、まず身の回りの生活のことを学び、基礎学力を養う。それからランネ学と魔法学を学び身に付ける。学校は国に一つ設けられていて、十五歳で卒業するようカリキュラムが構成されている。
九年間同じ学校で学び続け、同期の仲間達と共に成長する。最初の四年間は、生活学、基礎勉学、ランネ学の三つを徹底する。その後の五年間は一から魔法学を学び、実践で経験を積む。シドナは、学校が楽しみで仕方がなかった。しかし、その楽しみが消えるのは時間の問題だった。
初めて教室に入った時、同級生は皆彼女を見るなりこう言った。
「変な色」
彼女はすぐに察した。自分だけ髪の色が違く、この色はやっぱり普通じゃないこと。ずっと好きだったこの髪は、他人には受け入れられないこと。彼女は両親の言葉を思い出した。
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