初恋、まだなんです。
[エピソードthree](1/18)


『あ〜おつかれさまで〜す』


声をかけて来たのは同じ部活の
周防すおうくん。


6位おめでとう!」

『うん、ありがとう!!』


「三井さんが、階段の下でちょっと待ってて〜だって」

『そっか!わざわざありがとう!』


といっても、ちょうどここは階段の下だから歩くのをやめた。


周防くんも止まる。
話すことは何もなく、沈黙タイム。


なぜ留まる。戻ってもいいのに。


『行かないの?』

と階段を指差す。




「あー......、うん、まあ、、今は混んでるし空いたら行くわ」


うーん、まあ確かに混んでるっちゃ混んでるけども。


もし
仲良かったら会話も続けられるんだけどなあ
この沈黙なんとかできないかな...



......あ、遠近競射の時さ、射形めっちゃ綺麗だったよ」



『ほんとに!?ありがとう!
あの時、射形にまで気が回らなくてさ、それならよかった〜』



うん。嬉しい。
これはうれしい。


「周りで見てた人も、最後の人の射形すごいきれいって言ってたよ〜」


『え!!?うそ!!
本当にうれしい!』


嬉しすぎて具体的に伝えられないし、
これからの会話の広げ方がわからず悶々とする



すると、ナイスタイミング!周防くんの背中越しに
梨奇がみえた。



『あ!梨奇、こっち!』



梨奇が控えめに叫ぶ
「周防!伝言ありがとーう!」


「はーい
じゃあ行くわ〜」

と言って、そのまま階段を上がっていった。



梨奇がこちらにやって来た。


あ、後ろに見覚えのある2人。



ーーーー

周防 すおう ゆう


奈緒と梨奇と同じ大学、弓道部
同じ学年

背が高い。特徴はない普通な感じ。

優しそうな雰囲気




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