荒野の少年
[六章:手掛かり](1/6)
少年の名前に感心したように、ニ・シモンはへぇ、と息をついた。
「ウォーレンか、随分かっくいい名前だねぇ。良いなぁ。本名なの?」
「ええ。『世界の目』に嘘ついて何か意味ありますか?」
「そんな嫌そうに言わなくたって。で?ユエ君、君は訊きたいことを訊きなよ」
「んっ?ああ、はい」
質問までに随分遠回りしたが、手掛かりとあればなんという事もない。
「……レーゼンリディア、を知っているか」
その質問を口にしたときの少年――ウォーレンの表情は、忘れられないだろうなとユエは思う。
それまで、殺意を持った相手にさえ落ち着いた様子を見せていたのに、瞠目し、ユエが今まで見た誰よりも険しい表情で押し黙った。
あまりの変わりように、ユエはたじたじとなった。
- 50 -
戻[*]|[#]進
→休憩しようか
⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?
[━]
[←戻る]