ヴァンパイアと人魚姫
[真珠に愛を込めて](1/6)
私は急いでエレスの近くに行った。
エレスの父はエレスの横で息を引き取っていた。
「なっんで…なんでエレス死なないでよぉ〜」
「サッラが無…事 で良かっ…た…」
エレスは、私の頬を触ってきた。
私はエレスの手に自分の手を重ねた。
エレスは、もう片方の手で自分の服から血で汚れた真珠を出した。
「この…真…珠が、赤…い真珠だっ…たら良かっ…たな」
そう言うと私の頬に当ててた手がズルッと落ちた。
「エレス!エレスゥ〜〜!!」
私が呼んでもエレスは、目を開けなかった。
「エレス…愛してるの…。」
私は、エレスにしがみつき泣いた。
その滴が、エレスの持っていた真珠に触れた途端、真珠が光り出した。
そして私の中に何かが話している言葉が聞こえてきた。
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