何度でも

☆御法度 ( 1 / 5 ) 



   さっきCDのお礼もろくにできなかったし、少しだけ挨拶してから帰ってもいいよね?

コンコンッ

「「はーい」」

「失礼します。先ほどはありがとうございました。CDまでいただいて、本当に嬉しかったです。これからも応援していますのでがんばってくだ。。。」

「ちょ、ちょ、ちょ!」
月くんがお腹をかかえて笑ってる。

  あれ?私なんか変な事言ったかな?

「せっかく来てくれたのに、ドア開けっぱで、そんな早口でマシンガントークって!」
今度は閏くんが笑ってる。

「まぁ、座んなよ」
閏くんが、ソファーに座りながら、自分の隣をポンポンと叩いた。

「はぁ。。。すみません」
状況が飲み込めない私。
しかもあんなに大笑いされて恥ずかしい。

「ほんっと、美月センセって可愛いなー」
月くんが言うと、閏くんが睨みながら月くんに言った。
「月!てめぇ!」

「ごめんごめん。ねぇ、今日この後ひま?」
月くんが私に聞く。

「まぁ、重要な用事はないんですけど」
うん。息子を実家に迎えに行くぐらい。

「じゃあ、俺らも珍しくこの後は仕事ないから、3人で飲みにでもいっちゃいますか!」
「いーね。いこうぜ」
月くんの提案に閏くんが賛同。

「はい!」
私も元気良く返事。

いいよね、1回くらい。
離婚して1年、飲みにも行かなかったんだもん。

今日だけ。今日だけだから。。。


- 14 -

×しおり×
/294 n


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?
BACK