☆御法度 ( 1 / 5 )
さっきCDのお礼もろくにできなかったし、少しだけ挨拶してから帰ってもいいよね?
コンコンッ
「「はーい」」
「失礼します。先ほどはありがとうございました。CDまでいただいて、本当に嬉しかったです。これからも応援していますのでがんばってくだ。。。」
「ちょ、ちょ、ちょ!」
月くんがお腹をかかえて笑ってる。
あれ?私なんか変な事言ったかな?
「せっかく来てくれたのに、ドア開けっぱで、そんな早口でマシンガントークって!」
今度は閏くんが笑ってる。
「まぁ、座んなよ」
閏くんが、ソファーに座りながら、自分の隣をポンポンと叩いた。
「はぁ。。。すみません」
状況が飲み込めない私。
しかもあんなに大笑いされて恥ずかしい。
「ほんっと、美月センセって可愛いなー」
月くんが言うと、閏くんが睨みながら月くんに言った。
「月!てめぇ!」
「ごめんごめん。ねぇ、今日この後ひま?」
月くんが私に聞く。
「まぁ、重要な用事はないんですけど」
うん。息子を実家に迎えに行くぐらい。
「じゃあ、俺らも珍しくこの後は仕事ないから、3人で飲みにでもいっちゃいますか!」
「いーね。いこうぜ」
月くんの提案に閏くんが賛同。
「はい!」
私も元気良く返事。
いいよね、1回くらい。
離婚して1年、飲みにも行かなかったんだもん。
今日だけ。今日だけだから。。。
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