馬鹿と妖怪さん
[新しい生活](1/12)

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*
狐さんに出会った翌日。



今日から狐さんの所に通う日々が始まる。



夕暮れ時、私は神社に来ていた。
いつも居る白猫が今日はいないみたい。



今日は狐さんが住みかに案内してくれるらしいので、神社で待ち合わせだ。



『…待ったか?』



突然狐さん現れた。何処から来たんだろう…。



『待ってないですよ(^^;それじゃ、いきましょうか!!』

『あぁ。今から俺達の世界、妖界に行く。離れるなよ。』

『分かりました!!』



妖界。少し興味はあるが、行ってちゃんと帰ってこれるか不安もある。


覚悟が決まらず、グズグズしていると狐さんが黙って手を握って引っ張ってくれる。


きっと、迷子にならないようにだよね…。離れるなよと言われたばかりなのに、申し訳ない!!



『妖界と人間界は夕暮れから早朝までの間に繋がることが多い。時間の流れは少しちがうがな。力の強い奴は時間は関係なく2つの世界を行き来できる。…』



狐さんの話を聞きながら洞窟を潜り抜けていくと、驚いた(゜ロ゜)!!



景色は人間界と変わらないが、色んな妖怪がいる。



田舎者だからキョロキョロしながら歩いていくと、狐さんがある社の前で止まる。
どうやら住みかと言うのはこの社の様だ。



『妖界に着いたら、ここに来い。今日から約束通り協力しよう。』

『ありがとうございます、狐さん(^_^)』



素直にお礼を言うと…。



『名前…煌(コウ)。敬語も使わなくいいから。ほら菜月、言ってみて。』



自己紹介した覚えはなかったのだが突然名前を呼ばれ、しかも『煌』と読んでみろと!!


なんか、ちょっと恥ずかしくなってきたんだけど…(///х///)



一人で赤くなっている間も、『早く。ねぇ、言ってみ!!』 と声が聞こえる。



ここは思いきって?
『コ…コ、煌!これから宜しく!!』



恥ずい。



『おぅ…宜しく。』



そう言うと煌は、後ろ向いちゃったけどなんとなく嬉しそう(?)な顔していた気がした。




- 6 -

前n[*][#]次n
/37 n

⇒しおり挿入


⇒作品レビュー
⇒モバスペBook

[編集]

[←戻る]