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狐さんに出会った翌日。
今日から狐さんの所に通う日々が始まる。
夕暮れ時、私は神社に来ていた。
いつも居る白猫が今日はいないみたい。
今日は狐さんが住みかに案内してくれるらしいので、神社で待ち合わせだ。
『…待ったか?』
突然狐さん現れた。何処から来たんだろう…。
『待ってないですよ(^^;それじゃ、いきましょうか!!』
『あぁ。今から俺達の世界、妖界に行く。離れるなよ。』
『分かりました!!』
妖界。少し興味はあるが、行ってちゃんと帰ってこれるか不安もある。
覚悟が決まらず、グズグズしていると狐さんが黙って手を握って引っ張ってくれる。
きっと、迷子にならないようにだよね…。離れるなよと言われたばかりなのに、申し訳ない!!
『妖界と人間界は夕暮れから早朝までの間に繋がることが多い。時間の流れは少しちがうがな。力の強い奴は時間は関係なく2つの世界を行き来できる。…』
狐さんの話を聞きながら洞窟を潜り抜けていくと、驚いた(゜ロ゜)!!
景色は人間界と変わらないが、色んな妖怪がいる。
田舎者だからキョロキョロしながら歩いていくと、狐さんがある社の前で止まる。
どうやら住みかと言うのはこの社の様だ。
『妖界に着いたら、ここに来い。今日から約束通り協力しよう。』
『ありがとうございます、狐さん(^_^)』
素直にお礼を言うと…。
『名前…煌(コウ)。敬語も使わなくいいから。ほら菜月、言ってみて。』
自己紹介した覚えはなかったのだが突然名前を呼ばれ、しかも『煌』と読んでみろと!!
なんか、ちょっと恥ずかしくなってきたんだけど…(///х///)
一人で赤くなっている間も、『早く。ねぇ、言ってみ!!』 と声が聞こえる。
ここは思いきって?
『コ…コ、煌!これから宜しく!!』
恥ずい。
『おぅ…宜しく。』
そう言うと煌は、後ろ向いちゃったけどなんとなく嬉しそう(?)な顔していた気がした。