KING HUNTER
[山の中のチルドレン](27/28)
山小屋に戻った子供達は目を見開いた。
凪達と山賊達の姿がどこにもなかった。
焚き火はちゃんと処理され、外に置いてあった木の机の上には手紙とキノコがあった。
「……そのキノコ、高級品だ、美味いし、栽培頑張れば………………なんだよ……お礼まだなのに……」
徹は手紙の内容を読み上げ笑みを漏らした。
「警察署到着」
凪はホッとしたように息ついだ。
山賊達は特に抵抗する事もなくおとなしく警察にその身柄を預けた。
「じゃ、行くぞ」
「はい!」
山賊達を送り、ひと段落するとルカが先頭を歩き出した。
ルカの後ろを嬉しそうについて行くリア。
「ちょ、ちょっと待てよ……俺、徹夜だったんだから少し休ませてくれよ!」
凪は二人にそう言うが。
「はあ?なんでお前の為に俺の足を止める必要があるんだ」
「凪、頑張って!」
このサディスト達が止まるはずもなく。
「あー、もうわかったよ」
今日も凪はため息をはくのだった。
山の中のチルドレン
《完》
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