君と描く未来【完】
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翌日、今日は土曜日。
いつもより少しだけで遅く目が覚めた私は、シャワーを浴びるために寝室を出る。
昨日は…というより、日付は越えていたから今日か…
なんてどちらでも良いのだけど、坂上さんに送ってもらって、そのまま別れたきり。
後でお礼のメール入れておこう。
昨日はなんだか色々あって、顔だけそそくさ洗ったところで寝てしまったのだ。
引っかかるのは坂上さんの言葉と、帰り際に見かけた優木君の姿。
もしかしたら気付いてないかもしれない。
だって目があったのは一瞬。
夜だったし、遠かったし…
見られてなければ良い。
なんて考えている自分に気づく。
…なぜ?
見られてまずいことはないのに。
なぜ?
自分に自問自答を繰り返した所で、ハッとする。
脱衣所の鏡に映る私の首筋。
存在を主張しすぎなくらいの赤いその印は、昨日優木君によって付けられたもの。
あぁ、いやでも思い出してしまうし考えてしまう。
同時に羽沢君のあのセリフも、久米川さんのセリフも。
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