君と描く未来【完】
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「優木大翔にジュース買ってもらった上に、坂上さんに送ってもらったぁぁあ!?」
「ちょ、郁美!声大きいから!」
久しぶりに屋上で広げたランチも、すっかり手を止めてしまっていた。
同期で友人の安藤郁美に、私は昨日の出来事を話す。
「ジュース買ってもらったんじゃなくて、逆だから。」
あれは無理矢理。
というか、私のお金で勝手に買ったのも向こう。
「優木君と会話できるだけでも…なのにあんたは、もう!」
「何がよ。私はある意味被害者でしょ?」
おまけにブラックコーヒーの飲めない私にとってはなおさら。
「ていうか、郁美さぁ優木君にやけに詳しくない?知り合い?」
「…はい?」
「え?だから…」
みるみるうちに変わる郁美の表情。
良い意味、ではもちろんない。
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