たそがれ怪奇譚
[月光篇最終話 たそがれ再び](1/3)
悠也は狼月と同じように怪異を造り上げ、うわさを流して人々の恐怖心を煽ることによって怪異の世界化を進めようとしている。そしてその計画もついに終わりに向かいつつあった。
ここはかわたれ山の山頂。悠也はヒトクイを魔術で何体もコピーしていた。
「時は満ちた。いけヒトクイどもよ」
「グガァァ」
そして町にヒトクイの大群が現れた。
「いったいどうなっているんだ!」
死神が目の前のヒトクイを斬りながら叫ぶ。
「恐らく悠也のしわざでしょう。かわたれ山の方から大きな力を感じます。たぶんそれが原因です」
月影がヒトクイを斬りながら言った。そのヒトクイに死神がとどめをさす。
「このままじゃ不利だ。仲間を呼ぶぜ」
死神がそう言って電話で冥王に援軍を求めた。それからしばらくしてたそがれ町中の死神が集まった。
「狐月、月影、黒月。ここは俺達に任せて先に行け」死神がそう言った。
「よし、行くぞ狐月、月影」
こうして黒月達三人はかわたれ山の山頂に向かった。そこには悠也が一人でいた。

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