たそがれ怪奇譚
[たそがれ篇最終話 怪異の世界](1/5)
うわさはいずれ現実となる。人の想念が実体化する事で怪異が生まれる。それの行き着く果てが怪異の世界だ。ありとあらゆるうわさや都市伝説が現実となり人々に襲いかかる。怪異による人類の終末。それが怪異の世界である。かつてこれを目指した男がいた。その名は狼月。神埼家の先祖、神埼狼月だ。神隠しにあって以来、狼月は霊能力を手に入れた。それと同時に彼の中にもう1つの人格が芽生えた。その人格は人間を憎んでいた。そうしていつか人類を滅ぼそうとするようになった。狼月の死後、その人格はこの世に留まり他の人間に憑依しながら行きのびて怪異の世界を実現する為に暗躍していた。その過程でヒトクイやかなえさまが生み出された。これが全ての真相だ。
月影は全てを理解した。
「皆さん聞いてください。狼月の目的がわかりました。狼月は怪異の世界を実現するつもりなんです」「怪異の世界?」
「簡単に言うと怪異による人類の終末です」
月影は一言で説明する。


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