紗羅
[第六章 憎しみ](1/6)
「紗羅さん、お邪魔していいかしら。」
学校から帰って来て、私がへこんでる姿を笑いにでもきたのか 紗杞が部屋に来た。
（嫌よ、会いたくないわ。）
「どうぞ。」
「お加減いかが？学校お休みされていたから。」
「大丈夫よ。」
（誰の性だと思ってるの！）
「今日、あのおばさんの運転手に私の事聞いたんですって。」
「少しだけですが。」
「どう思ったの？私の事。」
「どうって？」
（最初から大嫌いよ。）
「顔に書いてあるわ、嫌いって。」
「そんな事…」
（わかってるなら聞かないでよ。）
「私ね、お父様大好きよ。小さい頃からいつも大切にしてくれたから。」
「そう、それはよかったわね。」
（お陰で私は寂しかったわ。）
「あなたのお母様は殺したいくらい憎んでいるの。」
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