絶対不可欠彼氏!
♪華と星の宝隠し(1/7)
♪華雪
「結局、そんなことにまでなっちゃったんだ…」
「うん…やめてって言える雰囲気じゃなかったから、止められなくて…」
「仕方ないよ、あいつらはいつもそうだったから」
「そうなの…?」
「学校じゃ目もあわさなかったよ。
どっちかっていうと黒澤がひどく嫌ってたんだけどね」
「梓都君が…」
「修大と似てるって言われるのが嫌だったんだよ」
土曜日、私は藤村君と宝を隠しに来た。
前の日、対決宣言をした場にいなかった藤村君に、経緯とかを話しながら街中を歩いていた。
この広い街中のどこに隠せばいいんだろう…
あちこち見回しながら、隠してもなくならそうな場所を探した。
「それにしても…
黒澤が華雪ちゃんを賭けるなんて、よほど本気なんだね」
藤村君が呆れながら言った。
その意味がよく分からない私は、一人浮いていたことだろう。
それを見た藤村君が“あぁ、そっか”と声を漏らした。
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