花飾りに剥がれた仮面
第四話*[仮面の偽善者](1/5)
物心ついた時にはあった、静かな闘争心にも似た衝動。
抑える術は知らなかった。それでもそれを解放してしまうのはためらわれた。
半ば無意識に、己の内に棲む獣を抑制していたのかもしれない――。
力と気持ちの捌け口に、騎士という職業は最適だと思えた。
私生児であったから父親のことは知らないが、母親に血筋には騎士がいたということで、幼い頃から最低限の剣術や体術は習わされてきた。
成長するにつれ、自分の意志で騎士を目指すと決めてからは、より訓練を積んで。
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