「祇園祭?」
「そっ、祇園祭」
木刀を振り下ろし、汗を拭いながら振り返る。
「こーんな時に『祭りだ!』なんて笑っちゃうけどネ」
肩を竦めてそう言いつつも、とっても楽しそうな顔をしている。
「ぱっちゃんはみんなと逸れないようにしないとね〜」
「んだと二口!!それは俺が小さいと言いたいのかー!!!」
「ほい、朔。手拭い」
「おー、サンキュ」
「聞けぇーーー!!」
偲から受け取った手拭いで顔や首の汗を拭き取り、手拭いを首にかける。
なんつーか、池田屋のあとに祭りって気分じゃねぇだろ。
どう考えたって気分乗らねぇっつの。