月は綺麗だった

[おかえり](1/18)

翌日──


「じゃあ留守番頼んだ」


「はい」


「…………来るんじゃねぇぞ」


「誰が行きますか。行きませんよ」


念を押すように言われたのでついイラッとしてぶっきらぼうに返した。


そんな俺に土方歳三はふっと笑うと、羽織をはおった。


これより、池田屋事件が開始される。


結局、池田屋に行くのは少人数らしい。


あっちが正解だというのに、だ。


「よし、行くぞお前ら」


土方歳三の声に答えるように、雄叫びが上がる。





暮れ六ツ時、新撰組による単独の御用改めが開始される。



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