月は綺麗だった

[妖怪っているんだ…](1/20)

「わははっ。そうかそうか。総司と山崎にそんなことを言われたのか」


只今仕事中。


どうやら今日の俺は局長、近藤勇の小姓とかいうやつになったらしい。


まー、仕事が楽でいいんだよな〜。


山崎烝が長期任務に行ったとかで忍の特訓とかもなにもない。


だからお茶を運んで来てそのまま談笑と言うわけだ。


いや、別に局長の仕事を邪魔しに来ているわけじゃない。


「どういうつもりなんでしょうね、彼ら」


「どういうつもりも何も、言葉通りではないのかね?」


「はい?」


「山崎は“女にしてやる”、総司は“俺の物にしてやる”。どちらも君に魅了されたと言っても過言ではなかろう」


ーカタン


硯に筆を置いて近藤勇は腕を組んだ。


「君は君の思うままに行動すればいい」


うんうんと勝手に頷いて納得している近藤勇に戸惑う。


だって、思うままって言われても………。


「……………楽しんでますね、局長」


「エッ……そんなことはないぞぅ?」


「……そんなニヤけた顔で言っても何の説得力もありません」


はぁ………相談する相手間違えたかな…。



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