東方夕刃録
◎[第六話](1/4)
人は過去を懐かしむ。其れは妖怪も同じだった
見事な星月夜。

満月の青白い光が青々とした竹に反射し、幻想的な景色を作り出している。

その中を夕霧は一人、歩く。

ふらふらと明確な目的はない。

落ち着いて酒が飲める場所ならば、どこでもよかった。

――まばゆい光が放たれた

炎の放つ光のようだ。

少し気になった夕霧は、そちらに向かうことにした。

ただ、歩みは速めない。

永遠亭とは逆方向なのだ。

わざわざ急ぐ必要もないだろう。

単なる野次馬根性で向かって行った。


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