東方夕刃録
◎[第四話](1/5)
大切なのは楽しむことだ。予期せず迎えられた幻想郷で刀が過ごすその日々は。
なんとかスペルカードを数枚作り、夕霧は口を開いた。
「他の家事は?」
「後は、兎たちがやってくれるよ」
「よし、じゃあ霊夢とやらに会いにいこう」
「いってらっしゃい」
「何を言っている。鈴仙もだぞ?」
立ち上がり、手を差し出す。
「なんでよ?」
「居場所がわからん」
鈴仙はつい一昨日、夕霧がやってきたことを忘れていた。
それほどまでに夕霧は溶け込んでいた。
「わかった。師匠に言ってくるから待っててちょうだい」
鈴仙は戸を開け出ていった。
夕霧は、戻ったらすぐに出れるように片付けはしておくことにしたのだった。
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