RooM〜閉ざされ部屋〜
[最終章 神の言葉](1/3)
男の弟「先生!兄はどうして眠ったまま目を覚まさないのですか?」

精神科医「わたしにも確かな事はわかりません」

男の弟「兄はずっと、このままなのでしょうか?」

精神科医「今のところはこのままでしょう。お兄さんは閉鎖的心身症と言う稀にない症例だと考えられます。何らかショックで現れた別の人格を本来の人格が抑え込む場合とその反対場合に起きる症状だと言われてます。

男の弟「もう一つの人格が目覚める?そう言えば兄はこうなる前におかしな事を言っていました。」

精神科医「おかしなこと?」

男の弟「ハイ!数ヶ月も連絡無かった兄から突然電話があり、「俺は聞いたんだ、あの言葉を。神の秘密を知ったんだ」と言っていました。

精神科医「神の秘密?」

男の弟「ハイ!中身はわからなかったのですが、その後、連絡受けた時はすでに兄はこの状態でした。」

精神科医「神の秘密?ひょっしてお兄さんは何らかの言葉を聞き神の秘密を知った為に、この状態になった?いや!あり得ない。一瞬で人の全てを変える言葉なんて....あるはずない。まぁ、そんなオカルト見たいな話はただの作り話に決まってる。神の言葉を聞いたなんてあるはずないんだ」

男の弟「そうですよね。ところで先生!僕は今からバイトがあるので失礼します。兄の事よろしくお願いします」

精神科医「わかった。もうバイトの時間とは気付かづに悪かった。わたしもしばらくしたら帰るとするよ」

男の弟「それでは、失礼します」

男の弟は席を立った。

精神科医と眠ったままの男が残った。




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