砂糖菓子が溶ける時。
[プロローグ](1/1)


「バレー部の2年生エース凄いよね。」

「でもキャプテンもかっこいいよ。」

「サッカー部の人も良いと思う。」

「わかる、個人的に凄く好み。」


どの部にもエースやキャプテンがいて。
なかにはアイドル的存在になる人もいたりするが、バスケ部にもそれは存在する。

それが爽やか王子≠アと、
風上爽(かざかみ そう)だった。



スラリと長身で、顔も整っている。

何より名前負けしていない爽やかさが女子からの人気の鍵だ。





_でも彼がその爽風 を止める瞬間はまだ誰も知らない。


少し意地悪そうに笑う表情も、

感情をあらわにして怒るところも、

甘く砂糖菓子が溶ける瞬間も、



誰も知らないんだ__。









砂糖菓子が溶ける時。






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