交際0日婚ですが何か?

潮時なう(23/23)









「臭い台詞だけどさぁ、俺、ほんとにお前のこと心の底から大事なわけ。本気なんだよ。新婚だからのぼせ上がってるとかじゃなくて」

「・・・・・・」

「この先お前に他に好きなやつが出来ても手放す気なんか微塵もねぇし、離婚とか死んでもしねぇし、離れようもんなら地の果てまで追っかけ回して見つけ出す。」

「・・・・・・それはストーカーでは・・・」

「うっせぇ今は俺の話最後まで聞け」

「はい」



茶化そうとする杞紗の顎をつかみあげ、上を向かせる。

真剣な目で俺が見つめるもんだから、杞紗の顔も強ばっている。



そうそう、今から一番大事な事言うから、よーく聞け










「ようするに、

もうお前のこと愛しちゃってんの、俺」



「!!!」




「凄まじいぐらい溺れてるからさぁ。お前も早く俺に依存してくんない?」







ちょっと笑いながらそう言えば、
杞紗は目を見開いて驚いていた。

俺がここまで言葉にするとは思ってなかったのだろう。

態度だけじゃ伝わらないこともあるって
おっさん人生の中で学んだのよ。偉いっしょ?



赤く色づく目の前の唇にキスを落とせば、

杞紗はクシャッと今にも泣き出しそうな顔で「なんて事言うんです・・・」とか細く呟いた。


「・・・心配したんだ。これからはもうこんな事すんなよ?いいな?」

「んっ、んっ」


こくこくと必死で頷くその顔は、
いつの間にか真っ赤に染まっている。

どうやらあの直球な告白に照れているらしい。


それでも嬉しそうに笑うもんだから、可愛すぎるその姿に
しばらく風呂場からチュッチュと繰り返し啄むキスの音が途切れることは無かった。


















★オマケ★




「・・・・・・なぁ、あと一回だけだめ?」

「・・・・・・」

「ウソ、冗談、言ってみただけ」

「・・・・・・・・・あと、一回だけ、なら」

「!?」



もっかい言う。



杞紗ちゃん鼻血でそうなぐらい愛してる!!!






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