あの日の僕にさよならを…
§[その青年、純情](1/10)
もう一度、君に触れたい…
「おい。いつまで、ひっついてやがんだよっ。」
「いきなり襲うような人の傍になんか、やれる訳ないでしょ?何考えてんですか…涼華ちゃん、僕が一緒にいてあげるからね。」
…座敷に戻された僕は、沖田さんに抱き抱えられています…
いや、これはこれで、あれなんだがな…
「総司、涼華はおまえの物ではない。」
「一君、自分が何やったかわかってんだろうね?酔ってたからって、あれはないんじゃない?」
ホントだよ、一さん…
あんた、もうエロ公言しちゃいなよ…
沖田さんは、僕を抱き締めたまま離そうとしないし…
雛千代さんも見て見ぬ振りだし…
「あ、あの…もう大丈夫ですから…おっ…お二人共…その…悪気は無かったんでしょうし…びっくりしましたけど。」
土方さんにはバレてるけど斎藤さんは今だに僕の正体に気づいていない…
なにゆえっ(涙)
「すっ…涼華っ…そのっ…すまなかったっ!!」
斎藤さんが真っ青になって謝る。。
まぁ…許してやるよ。。
「ねぇ、涼華ちゃん…僕も君と過ごしたいんだけど…いい?」
…はっ?
「総司っ。そいつは俺が相手をっ…」
「ケダモノは黙ってて下さいよ。渡せる訳ないでしょうが。うん、決めた♪」
…何を決めたの?
「涼華ちゃん、二人だけで静かになれる場所に行こうか♪」
今度ぁ、おまえかよぉぉ!?
一ちゃんが見てるよっ!?
すっげ顔して見てるよっ!?
土方さんっっ…
「涼華ちゃん…可愛いね…一君も綺麗なコだけど、君も負けてないよ?…一番好きなのは一君だけど、君も気に入っちゃった♪」
ああそうかいっ。
その一ちゃんに、襲われかけたんですけどぉ!?。
「あ、あの…離していただけませんかっ…」
王子様はニコニコしながらいっそう力を込めてくる…
「やだよ♪離しません♪」
平助と新八さんが指を加えて、僕と沖田さんを見てるんだが…
「ズルい総司…俺も涼華ちゃんとっ…//」
「おっ俺だって…あんな可愛いコと…くそっ…//」
…おい、てめぇら。
…何を想像してやがる。
…って、沖田さんっ。
…顔、近いぃぃっ。
と、その時。
「涼華、俺が可愛がってやるって言ったよな?…いいから来い。」
土方さんが僕の腕を掴んで座敷を出る。
「ちょっ…土方さんっ!?
涼華ちゃんは僕とっ…」
「うるせぇよ、総司。おまえら、程々にして引き上げとけよ。行くぞ、涼華…」
僕は慌てて、雛千代さんに耳打ちして…
「土方さんにバレてるんだよ…原田さんに伝えて(涙)覚悟しといて、って(涙)」
雛千代さんは呆気に取られて、僕と土方さんを見送ってた。。
兄貴…
生きて帰れませんからね…
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