難攻不落の水瀬くん。
[待ちの期限。](1/10)
文化祭も終わり、今日から通常授業。
結局、カップルコンテストの優勝者は3年生の先輩だった。
しかも、
「僕ね!将来はまゆたんと結婚する!」
「嬉しい!まゆも!」
「約束ね!」
「ゆーびきーり…」
という感じの、まさかの幼稚園児設定。
フタを開けてみればガチの恋愛ものなんて1年生だけで、学年が上がるにつれて妖精だのなんだのとみんなおふざけモード。
…あんなガチガチなのもう二度とやらない。
そうは言っても、水瀬効果は絶大なもので。
「あ、あの子だよ、 ペアの…」
「あぁ、水瀬くんのね…」
「普通じゃん、私でもいけそう。」
私と水瀬のペアは2位になってしまった。
そして、前よりも一層、私は水瀬の彼女だと広まり注目の的になってしまった。
「生き地獄だわ…」
「かーおり!」
昇降口で靴を履き替えていると、後ろからサヤカが声をかけてきた。
サヤカは文化祭で、正式にゴリ先輩と付き合うことになったんだとか…
あ、ちなみにバレー部のクッキーは完売。部員たちが頑張って売ってくれた。
テスト明けに打ち上げをやるらしい。
「テスト明けの打ち上げ、私も来ていいって晶先輩が誘ってくれたの!」
「晶先輩?だれ?」
「やだ、花織!部長だよ!」
もー!とサヤカは私の肩を叩いた。
…部長、晶さんって名前なんですね…
いや、名簿で何回かたぶん見たことはあるけど…
興味なさすぎて忘れてたよ、ゴリの印象強すぎて…
- 79 -
back next
▷しおり
⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?
top