婆ちゃんが死んだ。特に悲しくはなかった。変わり者と有名で何てゆうか元々同じ人類に見えなかった。外見的な意味じゃなく内面的に。
どこかひょうひょうとしててスタイリッシュでクールで、友達の婆ちゃんとは何か違っていた。
「いいかい?洋ちゃん。世界っていうのはな、嘘と金とほんの少しの罪悪感でできているんだよ」
生前に婆ちゃんは俺にそう言うと歯を見せて笑った。昔は分からなかったけど今なら痛いくらいに分かる。
こうやって婆ちゃんが死ぬと、今まで散々変人扱いしてきた大人達は遺産相続のために目の色を変えてやってくる。
そして気の毒だったね、とか元気出してね、とか散々述べて俺に少しばかりの小遣いをくれる。これで遺産相続の候補に入らないでくれってか。
そんな親戚を見る方が悲しかった。
変わりものの婆ちゃんは蔵に同じく変わった物品を保管している。それが総額10億以上するとかなんとか。くだらない噂だからなんとも言えないけど、そんなんで動く大人はどうかしてる。
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