F秘書と野獣 (1/22) [恵介side] ((ちゅんちゅん)) 「ん…朝か……」 恵介は重たいまぶたを開けベッドから起き上がる。 時計を見ると7時を少し過ぎていた。 少し寝過ぎたな…… 恵介は立ち上がって背伸びをする。 「……あれ?」 恵介は何故かいつもきているパジャマではないことに気づく。 恵介は私服として使っているスウェットを着ていたのだ。 恵介は不思議に思う。 そう言えば俺…、 昨日いつベットに入ったっけ? 記憶無いや…… 恵介は、んー…とうなりながらリビングへと向かう。 昨日は…、確か陽介の授業参観日で…… 龍巳と勝負して…… それから天野家と一緒に鍋を囲んで…… え〜とー…それから何だっけ…?ι ―(がちゃ) 恵介はリビングのドアを開けた。 「あれ?龍巳…?」 見ると昨日の服装のままの龍巳がソファーで眠っていた。 龍巳の体の方が大きすぎるのかはみ出していびきをかいていた。 ((ぐぉーーー…zZ)) ……相変わらずすごいいびきだなι 恵介は高校時代を思い出す。 俺はいつものように屋上で本を読み、 隣にはいつもコイツがいて腹を出して寝ていた。 あ…… 見ると龍巳の服はめくれ上がりたくましい腹筋とへそが見えていた。 ((くすっ)) 恵介は龍巳の服をただしモーフを持ってきてかけてやる。 コイツあれほど叱ってやったのに、少しも成長してないじゃないか。 恵介は呆れながらでもどことなく、安堵の笑みをこぼした。 全く、起きたら怒ってやらないと… 竜也くんまで似たら大変だ。 恵介は朝食を4人分用意するため、キッチンに向かった。 back * | # next |