私、監禁されました。
[no.9](1/22)
遠くの方から、何かを書く音が聞こえてくる。
紙の擦れるような音も…
誰かがいる音。
キーボードを打つ音?
それに、何だか心地良い。
身体は痛くないし、むしろフカフカで…
………フカフカ?
「ッ……ッッ……」
勢い良く身体を起こすと、教室でない事は一目瞭然で、
ここがどこだかすぐに分かった。
「おはよう。」
起きた?と、ノートパソコンから目を離して、私を見る先生。
おはよう…じゃないです。
「どうやって、ここに?」
「教室で無防備に爆睡してたから、ね?」
ね?じゃないですって…
「何度も拉致らないで下さい。
それに、誰かに見られたりしたら どうするつもりですか?」
私を抱き抱えてる所を誰かに見られたりしたら……それこそ、変態教師だってバレますよ。
「あははは、
大丈夫だよ。」
呑気に笑う先生は、緊張感なんて まるでない。
なんで、そんなに余裕なの?
1人で慌ててる私が馬鹿みたいに思えてきてしまう。
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