私、監禁されました。
[no.2](1/26)


頬に何が伝う

手を頬に触れると、涙だと分かった。


視界がぼやける中、目を上げると、見慣れない白い天井。


夢だと思ったけど、昨日の事も今朝の事も夢じゃなかったみたい



そうだ、


身体を起こすと、頭痛と目眩が襲ってきた。


だけど、そんな事を気にしてる場合じゃない。


人の気配がない
先生はまだ帰ってきてないんだ。


時計を見ると、18時を指していた。


きっと、まだ学校。


フラつく身体に喝を入れて、ベッドから起き上がる。


何か……
ここから逃げ出せる何か……


右足首が重たいのを無視して、歩き始めると、昨日とは違う事に気付いた。


あれ?
鎖が長くなってる?


昨日まで届かなかった一番近くのドアまで手が届く。


それどころか、窓の方まで。




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