雌狐と過ごした高校生
[尻尾](1/1)

「ひっ、ヒロ君………」

凛は懐かしい呼び方で
自分のことを呼んできた

「どうしたんだ?」

「まだ、洗い終わらないの?」

「うん、あと少し」

「りっ、りん
体ポカポカしてきて……」

さっきから自分は
尻尾を刺激すると
ピクピク反応する姿を
楽しみながら必要以上に
尻尾を洗い続けている

「んっ………もっ、やっ
ダメっ………だよ……変なの……
お風呂……気持ちいい………」

「そうだろ?」

自分のもすでに
ギンギンなのを思いだし
ふと我に返る
こんな所を見られたら
流石にまずいと思った

「よし、終わりだ
あとは自分でお湯をかけて
泡をちゃんと流すんだ」

「ふぇっ、終わり……?
わっ、わかっ………た」

俺はそそくさと
湯船に戻りタオルで隠した

泡が排水口に流れていくのを
見ながら思考を落ち着かせる

「きれいになった?」

「あぁ、大丈夫だ」

次は慎重に
凛は湯船に入る

「ふあぁぁぁ」

肩まで浸かる頃には
顔が溶けるように
声を漏らしながら
耳をパタパタと喜んでいた

「ヒロ君……」

「なんだ?」

「お風呂気持ちいいね」

「そうだな」

「近づいてもいい?」

「あぁ」

湯船の中を
徐々に進みながら
腕が触れる位置まで来た

「すごい恥ずかしくて
りんの心臓爆発しそう」

「まぁ、俺もそうだ」

さっきらバクバクと
心臓が悲鳴を上げている
洗っばかりの髪からは
いい匂いが漂っていた

「ヒロ君の匂い好きだなぁ」

どうやら
同じことを
考えていたらしい

「ねぇヒロ君」

「なんだ?」

「明日も学校?」

「まぁそうだな」

「ふーん」

少し寂しそうな顔をして
自分に寄りかかってくる

暫く沈黙が続いて
だんだん眠たくなってきた

「凛?そろそろ出るか?」

「うん」

さっきと同じように
自分が先にあがり
着替えてから合図を出す

お風呂を上がってから
俺は縁側へ涼みに行った

「ヒロ君」

そう言って凛は
あぐらをかいていた上に
器用に座った

「幸せだなぁ、
またヒロ君にあえて」

「どうしてだ?」

「ふふふっ……」

秘密ということだろうか
俺も嬉しいよと言えば
良かっただろうか

優しい空気に包まれて
気がついたら膝の上の
りんに抱き締められながら
一緒に寝てしまっていた。




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