浅葱色を求めて…
願い ( 1 /6)



よっちゃんの部屋

怪我の治療をする丞…

出血はすごかったが…
痛みはない……

あの光が…
小さな私が言ってた力?

考えてもわからない……

血塗れの寝間着のままの私……

丞はストレートに自分の気持ちを
さらけ出された時にはさすがに困った…

今は、治療する準備をしてるけど…

「ちぃ、白湯のめるな?」

丞……
これ…睡眠薬入り……

顔が怖いです。
飲まなきゃダメってことですよね?

おずおずと湯呑みを受け取る…

目で”飲め”って言ってる丞……

覚悟を決めて飲み干した。

よっちゃんが私を膝に乗せる
煙管の匂いに安心する

肩に顔を埋める

右肩から右腕に刀傷……
芹沢が暴走して斬った傷……
下から上にかけてきられ、少し顔をかすって右目に……

酷い傷…

クソッ……


右側から体を拭かれ意識が朦朧とする…
薬が効いてきたらしい…

浮遊感が私を襲う

スゥー
ちぃの寝息……
「寝ちまったか……」

「白湯に睡眠薬盛りましたから…」

「なんだと!」
「土方さん、ちぃちゃんの顔見えてないから…」
顔?

治療も終わった右腕に新しい寝間着をきせ
総司と場所を交代する……

目に涙をため、少し息遣いが荒いちぃ……

なんとなく、総司が言いたいことはわかった…が……

「総司、てめぇはどこ見てやがるっ!」

「あんな顔みたら、
少しぐらい見てもーー…」

ゴツンッ

「てめぇ、追い出すぞっィ?」

「いったいなぁー
冗談ですよ。冗談。」

冗談じゃなくて
ガン見してたのは何処の誰だゥ

「目は…もう見えへん。」

「ーーッ!
…そうか…」

「ちぃちゃん……」

「………」

「………」

「あの光って何だったんでしょうね?
ちぃちゃん大丈夫って言ってたけど…」

「わからねぇー」

ちぃを抱き上げ、布団に寝かす

目はもう見えないのか…

スッと顔を撫でる……





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