浅葱色を求めて…
土方 ( 1 /5)




確かに俺たちに
だきついてきたり、
娘らしく無い態度もとる千夜

愛を知らないって…

はっきりいって
どういう事?って

山崎の様に突っ込みたいが、

山崎の表情は真剣そのもので、

此処は突っ込んだらダメらしい。


「せや、
ちぃが

みんなに接吻すればいいんやないか?」

「は?」

何を言いだすかと思ったら…

「別にいいけど?」

千夜の
あまりにも軽すぎるまさかの返事に


俺たちの反応は様々…

そんな事
素知らぬ素振りで
俺たちの唇に接吻を落とす千夜。


平助は鼻血を出しやがった…

「丞も?」

「俺もや……」

山崎、
お前がしたかっただけじゃないのか?

「異国じゃ、
挨拶みたいなもんなんだけどな?」

「ちぃ、その異国何処や?」

ゴツンッ

「何行く気になってんだよ!」


ダメかぁー
だったらこーしよー


何でこうなった……?

千夜は布団の上で

さっきも寝間着だったが
着崩してて胸元が……


じゃねー


何で
俺が千夜を組み敷いてるんだって話だよ。

「よっちゃん?」

こいつがいいって言うから…

やっぱり数こなした土方さんがええやろ
と言う山崎の言葉で勝手に決まり、

布団の周りに三人居るし…

こいつら後で覚えてろよ!
と悪態をついても、
千夜から目が離せないのは事実で……

さっきから山崎が
もっと着物をズラせと催促される千夜。

「なんなら脱ごうか?」

「脱いだらあかん。」
「えー面倒くさい……」

かなり、
はだけてると思うんだが…

近いし、平助もう鼻血出してるし…

俺が理性と戦ってるのに
山崎の演技指導がビシビシ入る。

好き言うてみぃ。


こいつら楽しんでるだろ?

千夜の手が俺の頬に触れ

「歳三、好き。」

まさかの名前呼びで

俺の理性は切れる。


唇に喰らい付く

舌を入れて絡め合う…
「……ん……はぁ。」

顔がエロい……
首筋に舌を這わせ
赤い印をつけ、
胸に触れる。

「…よっちゃん……」

その言葉で我にかえる俺……

「おい、お前ら……

いつ止める気だったんだ?ああ?」

そう、試してたのは土方の理性ではなく、

千夜が何処まで許すか……で、

ヤバくなったら止めるって決めていた。


のだが、誰も止めなかったのだ


「いやぁー美男美女が絡み合うの
見とったら
このまま最後まで見るのも
アリかとおもって……」

あははは〜〜と笑う山崎。

様は見たかっただけ……

「土方さんって
結構ガッついてるんですね〜。
で、その左手はいつ離すんですか?」

ギロッと睨まれる先、
千夜の胸を鷲掴みにしている土方の左手…

「千夜、すまねぇ。」

謝ったら
何が?とかえってきた返事。

「おーい。平助?」

「こりゃダメやな……完璧固まっとる」

「平ちゃん?おーい大丈夫?
何でこうなっちゃったの?」

お前のせいや……ちぃ……

「ちぃ…ちぃ…」

「平ちゃん?ん……」

押し付けられた唇。

抵抗を知らない千夜……

シュルッっと帯びが解ける音……
恥じらいを知らない千夜だが、
土方は千夜に手を伸ばし、見えない様に抱きしめた。

「山崎、総司、平助を止めろ!」

「やっとるて。怪我させたくないから
手こずるねんて!」

「怪我させちゃえばいいのに……」

ドンッと首筋を殴る沖田……
平助の暴走は止まった。


はぁ、とため息を吐く土方。

腕に抱きしめていた千夜を確認する
「大丈夫か?」
「うん。大丈夫。」

千夜の見えてしまった身体……


「とりあえずちゃんと着とけ。」


「うん。」










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