浅葱色を求めて…
斎藤 (
1 /13)
「いつまでそうしてるつもりだ?」
仕事しながらこちらを見ずに問われた
「邪魔なら外に行きます。」
私だって好きで
部屋の片隅にうずくまってる訳じゃない。
少し前に、芹沢に会いたいと言ったら
私の周りは警戒体制に入ってしまった。
これからどうするか、
毎日悩んでる
悩んだって答えなんて出ない。
そんな事わかってる。
本当なら動きたい。が、
軟禁状態のこの環境…
表向き副長の小姓だが、
ハッキリ言おう
好きな場所には行けない。
ずっと山崎がいる。
手も足も出ない現状
逃げ出しても捕まる。
とにかく芹沢に会いたいのに(−_−;)
「そうじゃねぇ、
いつまでクヨクヨしてるのか聞いてるんだっ!」
いつまでって、
怒鳴って言われても…
「………それって答えないとダメ?」
ゴツンッと拳骨をいただいた。
有難くもない…拳骨を…
「いったぁ〜。
小姓なんて名前だけじゃん
何なの?この監視体制は!」
腹が立ったから屋根裏にクナイを投げつける。
「ウワッ」
山崎が屋根裏で驚いた声が聞こえた。
「千夜、
芹沢の所以外なら
いっても構わねーから。な?」
「前川邸にいく。」
「変わらねーだろうがゥ」
近藤さんと総ちゃんを止めなきゃいけない。
殿内の暗殺まで日にちがない
後10日ぐらい?
誰に聞いてるんだよ!
はぁ……
- 40 -
<<back next>>