1月下旬
あれからあたしは
何もなかったかのように毎日を過ごした
克翅くんは、相変わらず
あたしに対する態度は変わらず
近づいたと思っていた距離は前より開いた気がする
…いや…、
もしかしたら、あたしがそう思っていただけで克翅くんとの距離は近づいてなかったのかもしれない…
それでも、あたしは誓いを胸に克翅くんの傍にいる
柚 「克翅くん!一緒に帰ろう。」
あたしは笑顔で克翅くんのもとへ駆け寄る
克 「…あぁ。」
克翅くんはあたしに顔を向けないまま答える
ズキッ
あたしの胸はあたしの意志を無視して痛みだす
…駄目だ!
誓いを守れ、柚弥!!
あたしは左右にブンブンと頭を振りながら、自分に納得させる
克翅くんは鞄を持ち、教室を出た
あたしも克翅くんの半歩後ろを歩きながら教室を出た
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