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[ 始まり](1/2)
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「さようなら」
私高田千晶<タカダチアキ>、15歳の中学三年生。
私が9歳の時パパが死んでしまって、ママと二人暮らしをしてたんだけど、3ヶ月前にママが再婚して、新学年と共に車で3時間くらいかかる新しいパパの家に引っ越す事になったの
で、今我が家に別れを告げたところ
家にさようならなんて笑っちゃう?
さすがに15年間暮らした家を離れるのは少し寂しいしね、ほんの少しだけ、ね
あと学校が変わってしまうのも。
これは結構寂しかったりする
友達付き合いは得意な方ではなかったけど、楽しくない事も無かったし。
でも泣くなんて、そんな事はしない
いつもクールでありたいっていう、小さいころからの癖というかプライドというか
ママはそんな強い人じゃないから
私が強くならないとって
パパが死んで、より一層意識するようになったんだ
パパは白血病で、最後の方は本当に苦しそうだった
だから葬式の時にも「とても寂しいけれど、パパは楽になれたかもしれないから…」
なんて思ってもない台詞を真顔で言った
ママはずっと立ち直れないみたいだったから私は誰も居ない所でおもいっきり泣いたけど、ママや周りの人の前では元気に振る舞った
私がママを支えなきゃって思って
そういえばいつから泣いてないだろう
パパが死んで以来だろうな
「…キ…アキ…千晶!」
「え?」
「何ぼーっとしてるのよ、着いたよ」
微笑みながらママが言う
相当嬉しいのか、新しいパパと同居すると決まってからずっと上機嫌だ
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